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海洋深層水は、低水温特性、富栄養特性、清浄特性を有しており、その利用技術の開発及び事業化は、 四方を海に囲まれた沖縄県において、21世紀をにらんだ環境調和型の海洋開発や地域の振興と深く関係 し非常に有望な分野であると考えられます。今後は、本県の地域振興も内在するとともに海洋深層水の 持つ生態的役割を十分認識し、より広い高的視野に立ち、人間中心の資源利用の観点から地球自然生態 系の循環サイクルに調和する海洋深層水資源利用の技術開発を行っていく必要があります。沖縄県にお いては、平成5年に県内産業界有志による「沖縄県海洋深層水利用推進協議会」が結成され、県に対し て海洋深層水利用に関する取り組みの要請、平成6、7年度は、独自の取水技術を開発して自前の海洋深 層水による食品分野、医療分野等における自主試験研究等が行われました。海洋深層水利用は、定量的 成果が明らかとなる深層水を沿岸部まで取水管等により汲み上げる陸上設置型が主流であり、取水管建 設費用等の経済的要因により離岸距離の制約があり、良好な離岸距離取水海域環境を持たない地域が海 洋深層水資源の恩恵に与ることが困難な状況にあります。次に前述の沖縄県海洋深層水利用推進協議会 の先駆的啓蒙事業の中でも議論され、また前哨的各種利用試験で確認されたことでもありますが、水産 等の養殖、冷房等の熱源としての利用分野を除けば量的にはあまり必要としないとの認識があります。 現在、当組合が開発に取り組んでおります洋上設置型海洋深層水取水装置は、自立分散型少量生産の 形態を有し、取水動力源として波力等の自然エネルギー利用の特徴を兼ね備えています。また、海洋深 層水を素材とする商品の利用開発では、海洋深層水に含有する微量元素の分析、イオン交換膜技術等を 用いて有用なミネラル分を残しながら、特定濃度に塩化ナトリウムを除去する技術開発、医療面におけ るアトピー性皮膚炎への臨床試験、食品分野では健康飲料水の試作試験等について取り組んでいるとこ ろであります。熱帯、亜熱帯の海は貧栄養状態となっており生物生産性の極めて低い海域と言われてお り、「海の砂漠」と称されています。沖縄の未来は、この荒野たる貧栄養の海の砂漠へのチャレンジに こそあると考えられます。「逆境は進歩と創造性の原点である」を心の糧として、海の砂漠の中でも生 きていける研究を、海洋深層水を含む海水の活用ビジョンの実現に向けて歩んで参る所存であります。 最後に、この事業は、国、 県及び沖縄県中小企業団体中央会のご指導、ご協力のもとに実施されたものであり、また研究開発にあ たりましては沖縄県海洋深層水利用推進協議会のご支援、県内外の研究期間のご指導、助言によりまし て達成出来たものであります。ここに関係諸機関、並びに関係各位に対し厚く御礼申し上げます。 |
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