味噌の発酵熟成予備試験

鮮度塩を用いた味噌の発酵熟成予備試験

 鮮度塩は、市販の塩に深層水調合液を作用させて生成した塩である。本試験で用いた鮮度塩は、JT日本たばこ産業(株)の一般的な市販の塩に上記の深層水調合液を加えて生成した。本試験には、株式会社赤マルソウの協力を戴いた。

1.試験方法

(1)味噌種  米味噌

(2)方 法  

・仕込み配合:麹歩合10歩、塩:11%、設計水分:44%

・醸造期間と温度:25℃(15日間)、32℃(15日間)、15℃(30日間)

・分析項目:色、塩、水素イオン濃度、水分、糖分、窒素、官能検査

※鮮度塩使用味噌、対照味噌とも塩以外の仕込み及び管理条件は同 一とし、同条件で2回の発酵熟成の試験を行い、分析は10日毎とした。※分析方法は味噌基準分析法に準じた。

2.試験結果

(1)鮮度塩は、味噌の糖分解率に何らかの影響を与えていると思われる。

(2)味噌の発酵熟成期間が30〜50%短縮されたと判断される。(分析結果の総合判断と官 能検査の結果(色、香、味、物性))  

糖分解率の変化(1回目) 単位:(%)

/

0日目

10日目

20日目

30日目

40日目

50日目

60日目
鮮度塩 使用味噌

32.71

76.72

87.40

88.22

84.09

83.21

82.52
並塩 使用味噌

33.52

74.83

79.40

81.77

87.16

88.02

81.18

(官能試験結果)対照味噌が30日目以降に味噌らしくなったのに対して、鮮度塩使用味噌は20日目に対照味噌より色が濃くなり、味噌らしい慣れた味、香りがしていて、30日目には過熟臭さえ感じられた

糖分解率の変化(2回目) 単位:(%)

/

0日目

10日目

20日目

30日目

40日目

50日目

60日目
鮮度塩 使用味噌

30.54

63.04

73.72

72.04

81.46

74.90

75.98
並塩 使用味噌

34.04

59.09

71.97

73.11

80.52

70.80

70.80

(官能試験結果)鮮度塩使用味噌は、50日目には対照味噌より色が濃くなり、60日目には対照味噌より麹の溶けが良いようだった。 ※糖分解率が1回目、2回目で異なるのは水分の違い(46.2%、44.0%、43.8%)によるものと思われる。

3.考察

味噌の発酵熟成の基本的試験であり、試験の質、量とも少なく確固たることは言えないが、鮮度塩は味噌中の微生物あるいは酵素の活性に積極的効果をもたらすものと思われる。

4.参考-塩の分析-

 塩の分析

// 鮮度塩 並塩
不溶解分 0.000 0.000
水分 0.235 1.263
Ca 0.027 0.059
Mg 0.025 0.071
K 0.140 0.150
So4 0.026 0.024
Br 0.052 0.053
Cl 60.383 59.661
Na 39.030 38.426

鮮度塩と並塩の成分的な大きな違いはない。